【エクセルVBA】３次元空間内の３点がなす角度を一発算出する方法！

この記事では、以下の画像のように３つの点における座標(x,y,z)を指定するだけで、これらの点がなす角度を一発算出するVBAコードをご紹介していきます。

基本的には、B2セルからD4セルまでの座標を入力してマクロ実行するだけです。

非常に簡単なのでぜひご活用ください。

それではさっそくやっていきましょう。

VBAの実行環境を構築する
角度計算した座標を入力しておく
なす角算出に使用する公式
指定座標からなす角を算出するVBAコード
おわりに

VBAの実行環境を構築する

今回はVBAを使って計算していきます。

VBAをつかったことがない人は、まずは以下の記事を参考に環境の構築＆実行方法の習得をしておきましょう。

エクセルマクロ（VBA)の始め方！初心者向けに画像を使って詳細解説

角度計算した座標を入力しておく

なす角を計算するうえで、まずは３点の座標がなければ始まりませんので、以下の画像を参考に計算した座標をそれぞれ入力しましょう。

※今回はA点の座標を中心になす角を計算していきます。

順番を間違えると正しく計算できませんので注意しましょう。

以降のサンプルコードではこちらの画像の数値を使ってテスト計算してみようと思います。

※以降で紹介するVBAコードはこれらの情報がB2セルからD4セルまでに記述されていることを想定して書いています。

もし、記述場所を変更したい場合は以降のVBAコードも書き換えましょう。

なす角算出に使用する公式

今回は高校数学でならった以下の内積の公式を使用してなす角を算出していきます。

基本的には、この数式の登場人物達を先ほど入力した情報をもとにゴリゴリ計算し、cosθを算出⇒θを算出、という流れを実行していくだけですね。

この公式を頭にいれておけば、以降のコードも理解しやすいはずです。

指定座標からなす角を算出するVBAコード

それでは下準備が整ったところで、いよいよVBAコードの記述に入りましょう。

以下がそのサンプルコードです。

Sub angle()
    Dim Apos As Variant, Bpos As Variant, Cpos As Variant
    Dim ABvec(1, 3) As Variant, ACvec(1, 3) As Variant
    Dim inner As Single, normAB As Single, normAC As Single
    Dim costheta As Single, theta_rad As Single, theta_deg As Single
    '座標情報を取得
    Apos = Range("B2:D2")
    Bpos = Range("B3:D3")
    Cpos = Range("B4:D4")
    
    '内積の公式を計算
    inner = 0
    normAB = 0
    normAC = 0
    For i = 1 To 3
        ABvec(1, i) = Apos(1, i) - Bpos(1, i)
        ACvec(1, i) = Apos(1, i) - Cpos(1, i)
        inner = inner + ABvec(1, i) * ACvec(1, i)
        normAB = normAB + ABvec(1, i) * ABvec(1, i)
        normAC = normAC + ACvec(1, i) * ACvec(1, i)
    Next
    normAB = Sqr(normAB)
    normAC = Sqr(normAC)
    
    '角度計算
    costheta = inner / (normAB * normAC)
    theta_rad = WorksheetFunction.Acos(costheta)
    theta_deg = WorksheetFunction.Degrees(theta_rad)
    
    '結果出力
    MsgBox theta_deg & "deg"
    
End Sub

少し長いですが、ひとつひとつ読んでいけば先ほどの公式に数値を当てはめているだけ、ということが理解できるはずです。

こいつを実行すると以下の結果が出力されました。